できることの幅を広げて常に期待を超えていく━━新卒8年目エンジニアの大切にしていること

Chihappy
MIXI DEVELOPERS
Published in
Sep 1, 2023

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MIXIは「チャレンジする人にはチャンスがある」という採用ポリシーを大切にしています。今回のインタビューでは、2016年のミクシィ(現MIXI)新卒入社以来ずっと、その理念を自らのキャリアで体現してきた、みてねプロダクト開発部 アプリ開発チームの轟に焦点を当てました。

サーバーサイドエンジニアからスタートし、現在はiOSとAndroidの両方に手を広げる轟は、さまざまな事業とチームカルチャーに触れ、その都度自分自身を高めてきました。そんな彼がどのように「挑戦」を軸としたキャリアを築いてきたのか、そして次の目標は何かを深掘りしていきます。

「この人たちと一緒に何かしたい」という気持ちでMIXIに入社

──轟さんは学生時代に機械学習の研究をされていたとのことですが、なぜWebエンジニアを目指すことになったのでしょうか。

轟:学生時代は機械学習の分類精度向上や、機械学習を用いたアルゴリズムの計算量についての研究を行っていました。Web業界に興味を持ったのは、学生時代のアルバイトとして大学教務からの依頼で休講情報を全生徒に配信するサービスを作ったのがきっかけです。作っていて楽しかったので、コードを書いたりデータを処理したりするようなアルバイトを続けてみて。その結果、いつしか「これを仕事にすれば、モチベーションを高く保ち続けられそう」と感じるようになりWebエンジニアを志しました。

━━機械学習よりもWeb開発の方が向いていると感じたのでしょうか。

轟:実は、入社当時はあまりこだわりが無かったのが正直なところです。ただ仕事をしていく中で、ユーザーに使ってもらえる面白さを体感して、力を入れて取り組む対象がWebやアプリ開発にシフトしていきました。

━━入社された2016年当時は、機械学習の実サービスへの活用がそこまで進んでいませんでしたよね。逆にWeb開発を行える会社はたくさんあったと思いますが、その中でMIXIを選ばれた理由は?

轟:ゲーム、SNS、家族向けのサービス…など、扱っているサービスの分野が広いというのが一番のポイントでした。これをやりたい!という強い意志がなかった自分にとって、入社後にさまざまな選択肢があるのがすごく魅力的に感じて。多種多様なサービスに触れることで視野も広がるだろうし、各分野の考え方や知見も身につきそうだと思ったので、MIXIを選びました。

━━MIXI同様に1社で複数のサービスを展開する会社が他にもある中で、決め手は何だったのでしょうか?

轟:就職活動では各社の方々とお話ししたのですが、自分にとってはMIXIの方が一番話しやすかったんですよね。穏やかだけど技術の話になると熱く語ってくれて、自分もこうなりたいなと思う理想のエンジニア像のイメージに近かったです。この人たちと一緒に何かしたいという気持ちを一番強く持てたのがMIXIで、長い間一緒にいることになるので、自分に合う・合わないの感覚を大事にしました。

新しいことへの挑戦を軸に、自分のできることの幅を広げた

━━「入社後にさまざまな選択肢」があることを入社理由のひとつとして語っていただきましたが、轟さんは実際に3つのサービスを経験されていますね。それぞれどんなことをされてきたのか教えていただけますか?

轟:新卒でフォトブック作成サービス、次にサロンスタッフ直接予約アプリの「minimo」、そして現在は「家族アルバム みてね」で働いています。

まず新卒では、サーバーサイドエンジニアとしてフォトブック作成サービスにMIXIからの出向メンバーとしてジョインしました。このサービスを選んだ理由は、入社後のメインのタスクがシステム基盤のリプレイス作業になると面談で聞き、挑戦しがいがあると感じたからです。また、写真が好きな自分にとって身近に感じられるサービスで、周りの人が使っている様子もイメージしやすかったというのもあります。ここでは社内の管理ツールの改善や、決済代行サービスとの連携部分の改修・運用などをメインに働いていました。

━━はじめは、iOS開発はやられていなかったんですね。

轟:iOS開発を始めたのは、minimoに異動してからでした。実は都合によりフォトブック作成サービスへの出向がストップすることになったため、いくつかの部署の話を聞いて異動先を検討したんです。そこで「アプリ開発をやってみたい」という気持ちをぶつけた結果、「未経験でもやる気があるならOK」と、当時のminimoのEMの方に言っていただけて。異動後は、いきなりiOSエンジニアとして働かせてもらえることになりました。

minimoには全部で5年ほど在籍していたのですが、iOS周りの機能開発はもちろん、仕様決めなども行いました。途中からはAndroid含むアプリ開発チームのリーダーを任せていただき、1on1などのピープルマネジメント領域にも関わるようになり。その中でAndroid開発もやってみたくなったので上長に相談したところ、特に反対されず、最終的にはAndroidも含めたアプリ全体の機能開発や仕様決めを行うようになっていきました。

そして、5年働いて区切りが良かったのと、もう一度家族にまつわるようなサービスで働いてみたいという思いから、2022年にみてねへの異動を決断しました。

━━どんどん関わる領域を増やされていったんですね。「挑戦」を軸にキャリアを広げていかれた印象を受けました。

轟:そうですね。特にminimoでは、EMの方が「やる気がある人がやるのが一番開発効率も良いし、みんながモチベーション高く働けると思う」という考えを持ってらっしゃったので、たくさんのことに挑戦させてもらいました。

ものづくりが好きで、その中でもいろいろなことができるようになりたいという気持ちを一貫して持っていて。新しいことに挑戦し続けることが目指す方向性のひとつになっています。

未経験からいきなり1人iOSエンジニアに。苦労を乗り越えた秘訣とは?

━━入社からこれまでの間で、特に印象に残っていることはありますか?

轟:minimoには長いことiOS開発をやられている方がいらっしゃったので、その方にいろいろと教えてもらおうと思って異動したんです。ですが1ヶ月ほどでその方がいなくなってしまって。素人がいきなり何万人ものユーザーを抱えるアプリ開発をしなきゃいけないという状況になりプレッシャーがすごかったのを覚えています。

━━想像するだけでドキドキしてしまいます…。そんな状況をどのように乗り越えたのでしょうか?

轟:マインド面では、マネージャー陣にすごく助けられました。みなさん「大丈夫、なんとかなるでしょ」といった感じで楽観的に接するように努めてくださったので、意外となんとかなるのかも‥と思えてきて、プレッシャーが和らぎました。

とはいえ、iOSエンジニアが一人という状況はやはり大変でしたね。実際に開発する場面では別チームのAndroidエンジニアの方にサポートしていただいて。自分なりの工夫としては周りに声をかけてもらえるきっかけを作るようにしていて、「ここまでは出来たけどここから詰まってます」とマメに相談したり、なるべく自分のタスクや進捗状況を外から見えるような状態にしたりするのを心がけていました。

あとはひたすらインターネットの情報をインプットしてとりあえずコードを書いてみるということを繰り返し、キャッチアップに努めました。結果的にiOS開発全体を任せていただけるようになり、開発面だけでなく事業を広く見る感覚を身につけられたと思っています。

━━大変な経験をきちんと自分の糧にされたんですね。逆に楽しかったり、達成感を得たりするのはどんなタイミングですか?

轟:誰かに喜んでもらうことが一番嬉しいです。サービスを開発して大勢のユーザーさんから嬉しいフィードバックをいただくのはもちろんですが、社内向けのツール開発・改修で身近な方々に喜んでもらうのも自分が役立っている実感を得られてやりがいに繋がっています。

自分は新しいことを少しずつかじってみるのが好きで、「絶対にこれをやりたい」というこだわりが無いんですよね。特定の領域の知識を追求している方を羨ましく思う一方で、こだわりが無い分働く楽しさをいろいろなところで見つけられているので、意外と自分の長所でもあるのかもしれません。

期待を超える成果を出すために大切にしていること

──轟さんが働く上で大切にされていることについても教えてください。

轟:タスクをただ終わらせるのではなく、何か自分にできることをプラスするように心がけています。たとえば、先のことを見越して次の機能が実装しやすいように工夫したり、ユーザーが期待するクオリティを超えられないか?といったことを常に意識したりしています。

これは、求められたことをただこなすのではチームで働くうまみを活かせない気がするからです。チームで働くなら個人でやる以上の成果を出したいですし、会社が大切にしている「ユーザーの驚きを最優先に考える」という考え方にも共感していることから、いつしか自分にとっても大切にしたい価値観になっていました。

──常に期待を超えようとされているんですね。他にもありますか?

轟:もうひとつ、一緒に働くメンバーに信頼してもらうこともすごく大切にしています。

この人とは仕事がしづらいと思われてしまうと出せるはずの成果も出せなくなると思うので、互いに信頼し合える関係性を構築したいと思っていて。

そのためにできることとして、一緒に仕事をしやすい環境を作るように気をつけています。たとえばスムーズに作業が進むよう、コードレビューを依頼する際は説明を丁寧に行ったり、逆に依頼された時は早めにレビューを返すようにしたりしていますね。

──お話を聞いていて、常に相手の心地よさを意識して動かれている印象を受けました。ユーザーに限らず「誰かに喜んでもらう」のが一番嬉しいとおっしゃっていたのと繋がっている感じがします。

轟:そこは自分の中でも強く大事にしたいと思っているポイントです。人の世話をするのが好きな性格なこともあり、誰かに喜んでもらえると自分も嬉しくなるので、働くモチベーションになっています。

目指すのは、いろいろな場所で必要とされるエンジニア

──轟さんのこれまでの経験をお聞きしてきましたが、新卒入社からの約7年間を振り返ってみて、これまでMIXIで働き続けてきた理由があれば教えていただけますか。

轟:入社してからの間ではっきり見えてきたのは、「この人たちと一緒に働きたい」と思い続けられるような、優秀で信頼できるメンバーがそろっていることです。開発の知識がすごく深かったり、自分では思いつかないようなユーザビリティの改善案を提案してくれたりするので純粋に尊敬しています。

もうひとつ、挑戦したいと手を上げたときにチャンスを与えてもらえる環境もあります。未経験の分野でもやってみたいと声をあげると、信頼して任せてもらえたり挑戦する機会を作ってもらえたりして、そういったカルチャーが存在するのは働いていて嬉しいですし、いろいろなことに挑戦してみたい自分の性分にも合っていると感じています。

──挑戦を大切にされてきた轟さんらしい理由で、納得です!最後に、目指すエンジニア像についても教えてください。

轟:これまでできることの範囲をなるべく広げてきたので、今後もひとつの分野にこだわらず、さまざまな分野のスキルを持つエンジニアになりたいです。現在はiOS開発が得意でメインの領域として関わっていますが、Androidやサーバーサイド開発の知見も深めていろいろな場所で必要とされるエンジニアになることが理想ですね。

直近では、Android開発の知見やスキルをiOSと同じ水準まで深めていけたらと考えています。また、「誰かに喜んでもらえる」ようにサービスをブラッシュアップしていくにはサーバー開発の知識があった方が効率的だと感じているので、必要なときに必要とされたスキルを駆使してなんでもこなせるエンジニアになりたいです。

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